【陰雨(インウ)は時(とき)の餘(あま)りなり】と読みまして、雨の降る日は外で仕事ができないから余暇が生じる。雨の日を有効に生かして読書をする、という意味です。
出典は『三國志』魏志・董遇(トウグウ))傳です。
董遇のところに学問を習いに来る者がいました。
学問をする暇がないと嘆いた人に三つの余暇があるからそれを利用しなさいと教えた話です。
從學者云、苦渇無日。
従い学ぶ者、日無きに苦渇(クカツ)すと云う。
董遇(トウグウ)に従い学んでいる者が、勉強する時間が無く苦しんでいます、と言いました。
遇言、當以三餘。
遇(グウ)言う、当(まさ)に三余を以(もっ)てすべし。
董遇が言いました、三余の時に勉学しなさい。
或問三餘之意、
或(ある)ひと三余の意を問う。
(董遇に従い学んでいる者が)三余の意味を問うたので、
遇言、
遇言う、
董遇が言いました、
冬者歳之餘、
冬は歳の余り、
冬は年の余り、
夜者日之餘、
夜は日の余り、
夜は一日の余り、
陰雨者時之餘。
陰雨は時の余りなり。
雨天の日は時の余りである。






























