【德(トク)とは身(み)に得(う)るなり。】と読みまして、德とはわが身に体得したものである。耳に聞いた知識だけでは德ではないという意味です。
出典は『韓非子』解老第二十です。
解老は、老子を解く、と読みまして韓非子自身が行ったかどうかは別としまして、『老子』の最も古い解説と言われています。
德者内也、
德とは内なり、
德とは本来の内なるものである。
得者外也。
得とは外なり。
得とは外から獲得したものである。
上德不德、
上德は德ならずとは、
(老子で)最上の德は德ではない、と言うのは、
言其神不淫於外也。
其の神外に淫せざるを言うなり。
その人の精神が外界の事物に誘惑されないことを言っている。
神不淫於外則身全、
神外に淫せざれば則ち身は全く、
精神が外界の事物に誘惑されなければ、その身は完全に保たれ、
身全之謂德。
身の全きをこれ德と謂う。
その身が完全に保たれているのを德というのである。
德者得身也。
德とは身に得るなり。
德とはわが身に得たものである。