【已(や)むべからざるに於(おい)て已(や)むる者は、已(や)めざる所なし。】と読みまして、やめてはならない所でやめてしまう者は、どんな重要なことでも成し遂げずにやめてしまうものだ、という意味です。
出典は『孟子』盡心章句上です。
孟子曰、
孟子曰く、
孟子が言いました、
於不可已而已者、
已むべからざるに於て已むる者は、
やめてはならない所でやめてしまう者は、
無所不已。
已めざる所なし。
どんな重要なことでも成し遂げずにやめてしまうものだ。
於所厚者薄、
厚(あつ)くす所(べき)者に於いて薄くする者は、
念を入れてやらなければならない時に手を抜く人間は、
無所不薄也。
薄くせざる所(ところ)なし。
やはりまた、手を抜いてしまうものだ。
其進鋭者其退速。
其の進むこと鋭(はや)き者は、其の退くことも速(すみや)かなり。
あまりに性急に進みすぎる者は、さっさと気早く退くものだ。