【人の欲(ほっ)する所は生(セイ)甚(はなは)だしく、人の惡(にく)む所は死(シ)甚だし。】と、読みまして、人間が欲するものの中では生命が最も強く、人間が嫌うものの中では死が最も大きい、という意味です。
出典は『荀子』正名篇です。
人之所欲生甚矣。人之惡之所死甚矣。
人の欲する所は生甚だしく、人の惡む所は死甚だし。
人間が欲するものの中では生命が最も強く、人間が嫌うものの中では死が最も大きい。
然而人有從生成死者、
然り而して人生を從てて死を成す者有るは、
それであるのに、人の中には生を捨てて死に就く者があるのは、
非不欲生而欲死也、
生を欲せずして死を欲するにあらず、
その人は生を欲せず死を欲したというのではなく、
不可以生而可以死也
以て生く可からずして以て死す可ければなり。
(心の判断によって)生きている事ができず、死なねばならぬわけがあったからである