福島県郡山市のＦＳＧカレッジリーグ専門学校・国際情報工科大学校は本年度、全国の専門学校で初となる「放射線工学科」を新設した。

原発事故により、福島県は今後数十年にわたり、住民の身体や土壌、食物などで放射能の影響が懸念される状況にある。放射線の正確なデータを知りたいという県民らの要望が増えている半面、放射線測定器を正しく取り扱え、放射線の種類、線量データの解析・分析ができる専門家は不足しているという。このため、同校は「放射線に関する豊富な知識と各種放射線測定機器に精通した人材育成」「地域住民や企業、学校、行政の線量測定サービスと情報提供」などを目的に放射線工学科の開設に踏み切った。

学科開設にあわせ、環境用試料放射線測定装置（食品・飲料物・土壌などに含まれる放射線量を測定）、ＧＭ計数管式放射線検出器（人体や物体、地表などの表面の放射線量を計測）、空間線量計などの機器類を導入。授業は①大気、土壌、食物などの放射線測定に必要な正確なデータ解析・分析②土壌・食物用放射線測定機器や各種サーベイメーターなどの機器を教材とした実習③放射線に関する正しい知識の習得と放射線測定の実務と装置の取り扱い、安全管理の習得④土壌・食品などの検査による情報発信⑤電気工事・危険物取扱など関連知識の習得－などを中心に進める。
　２年課程で放射線物理学、放射線測定技術、環境測定演習などを履修し、放射線取扱主任者（第二種、第三種）、第二種電気工事士、危険物取扱者の国家資格取得を目指す。

放射線工学科では実習に当たり、安全上問題のない学内の教室、安全を確認した地域での実測学習を実施する。計測サンプルも有識者が事前計測と安全を確認した上で実習に当たる。

問い合わせは、FSGカレッジリーグまで。

〒963-8811　福島県郡山市方八町2-4-1（国際アート＆デザイン専門学校内）
TEL.024-941-1110　FAX.024-941-3833

http://fsg-college.jp/