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首長に聞く

佐藤正博・西郷村長 「水環境を生かした新エネルギー形成」

西郷村・佐藤正博村長

【略歴】 1947年生まれ。日本大学農獣医学部卒。白河市総務部次長・財政課長などを歴任後、 西郷村収入役に就任。西郷村長3期目。福島県町村会長

那須連峰と日光国立公園が西に広がり、村全域が阿武隈川の上流域にあたる福島県南部の西郷村。本県の白河市、下郷町、天栄村、それに栃木県那須塩原市、那須町と接する人口約2万人の高原の村だ。新幹線・新白河駅、国道4号、高速道周辺には市街地が形成され、白河地方の都市機能の一部を担う。震災に伴う国の復興特別区域(復興特区)をにらんだ大規模地域開発構想が浮上するなど、首都圏に近い立地性があらためて脚光を集めている。福島県町村会長でもある佐藤村長に現状の克服と将来展望を聞いた。

 

━西郷村と下郷町に昨年、米系経営コンサルタント会社による最先端技術を活用した農業、自然エネルギー、介護福祉などの研究開発拠点づくりの計画が持ち上がったが、その後は。

 

「西郷村は北関東と隣接し、首都圏とのアクセスも良く、企業立地による地域 開発が急速に進んだ時期があった。その後、経済情勢が厳しさを増し、特にリーマン・ショック以降は企業の求人状況が悪化、これに大震災、世界経済の停滞、超円高も加わり、容易でない状況にある。そんな中で出てきたのが、約20社の大手企業が進出予定とされた復興のための開発構想だが、残念なことに国の特区法案の整備が遅すぎ、(コンサルタント会社による構想は)凍結状態となっている。ともかく、福島再生特別措置法の成案を受け、新年度予算での基金の使われ方がこれからの焦点となる。復興のための産業育成、再生エネルギーにかかわる地域づくりにまい進していく考えだ」

 

━原発事故による放射能問題では、厳しい環境のもとで他地域との連携がより緊密になってくるが。

 

「大震災、原発事故はまさに国難であり、日本が少子高齢化問題や終身雇用制度のあり方などで、構造転換とライフスタイルを見直そうという時に起きた。こうしたことを念頭に、西郷村が今後どう成長していくべきかを村民と一緒に考えていかなければならない。交通アクセスに恵まれた地域にあり、横軸である国道289号の活用も視野に入れたい。下郷町とつながる甲子トンネルが完成し、このルートはいわき市へとつながる。太平洋から阿武隈川源流の高原公園都市(西郷村)、さらに南会津地方へ。このような利点を踏まえ、他地域とのネットワークを築いていきたい」

 

━バイオマスタウン構想や地域新エネルギービジョンを打ち出しているが、その後の状況は。

 

「阿武隈川の源流がある当村は、水環境に恵まれ、豊富な内蔵水力を持っている。水力や太陽光、バイオマスなど新エネルギーの導入を積極的に進めていくため、昨年、西郷村地域新エネルギービジョンを策定したが、その直後に大震災が起きてしまった。これからは、廃棄物系バイオマスを主としたバイオマス資源の利活用を図り、バイオマスタウン構想を着実に進めていきたい。将来的に、地域資源の新たな利活用により農業、観光などの面で新たな雇用創出が期待できる」

 

━阿武隈川上流域にある村は、小水力発電に適しているのではないか。

 

「自然環境とマッチしたこれからの新エネルギーだろう。昔の森の水車のように、地域単位に方々に設置できるのではないかと思う。先進地を参考にこれから検討していきたい」

 

━本県はかつてない苦難に直面しているが、その中で西郷村が取り組むべきこと、さらに県町村会長の立場で全46町村の現状、課題は何か。

 

「原発から80㌔圏外にあるとはいえ、村民の安心安全を守るため、しっかり放射性物質を除染する活動に取り組む。大震災、津波、原発事故に加え、昨年夏の豪雨災害は会津地方を中心に甚大な被害をもたらした。本県は四重、五重の苦しみにある。避難者を受け入れ、仮設住宅の設置が第一段階。次は帰郷できるかどうか見極めをつけること。それには、その根拠を行政として示していかなくてならないと思う。これからも県民みんなで助け合うことが求められるし、町村会としても最大限努力してゆく」
                      (2012・3・2)

 

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