コラム・ 筆は一本也「暮らしと貿易」

　▼1960〜70年代に、環太平洋地域で経済統合の太平洋自由貿易構想（PAFTA）が日本をはじめなど関係５カ国で検討されたことがあった。日本を始めアメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、カナダの５カ国でさらなる関税の完全撤廃をうたい、自由某貿易の促進を図ろうとの狙いで進められようとした。

▼この構想を提唱したのは一橋大学教授で経済学者の小島清氏。著書「太平洋経済圏と日本」で「環太平洋の関係５か国でPAFUTA構想はさらなる有望な成長が見込まれる」と指摘、構想の進展と通商戦略を説く。

▼それから40数年が経ち、東アジアを含めた環太平洋地帯は今や有数の巨大な経済圏を形成するまでに成長した。最近はBRICSの中国やロシヤも、EUWO離脱したほか、イギリスまでもがTPPへの参加表明したことは記憶にも新しい。

▼ところで、今後の日本を取り巻く世界の枠組みはどうなるのだろう。